土屋公雄のブログ

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夢のあとに
幼い頃の記憶だが、生家の薄暗い階段の途中、踊り場のような空間に、僕はいつもからだを猫のようにまるめ眠るのがくせでした。
階段は、一階のお店(時計店)と二階の住居を繋ぐもので、踊り場の脇には、父が時計を修理する為の材料棚が置かれ、壁には無数の柱時計が掛けられ、せわしなく時を刻んでいた。
ただこの記憶、決して幸せな記憶ではない。心のどこかに不安を感じた時や寄る辺ない時、雨降りが一日続き外にも出られず、誰にもその不満をぶつけられないような時に、僕は機械油と床の匂いのするその場所で眠るのだ。そして眠りの中では、いつも遠くから父と母の声が聞こえていた。
子供の頃の昼寝とは、たくさんの夢を与えてくれるのだが、夢から覚めた後の浮遊感そして所在なさとは、この上なく子供の心を不安にするのである。

長雨が続いたあとの晴天日に、必ず母は家中の布団を大屋根に広げ干すのだが、子供の僕は母の眼を盗み、その広げられた布団の上で眠るのが好きだった。
太陽の光で暖められた布団に包まれ眠るのは格別で、とろけ出しそうな身体感覚と、まぶたの裏に広がる永遠の光が、不思議な胸騒ぎを与えてくれた。

夏の雨上がり、にわかに押し寄せる水蒸気の匂い。それまでトタン屋根を熱していた太陽光が、突然の夕立で熱を奪われ、そして再び熱を取り戻した時、なにやら甘い蒸気を発するのである。これまで何度この匂いを嗅いだことか。


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Date : 2014.09.16 Tue 15:31  未分類| コメント(-)|トラックバック(0)

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