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土屋公雄のブログ

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土佐の桔梗
八月下旬の高知は、まだ夏の盛りだった。
子供の頃にも一度、会社の慰安旅行で訪れたことはあるのだが、すでに40年以上前のことであり、記憶はほとんど褪せている。ただ当時、父と二人、はりまや橋で記念写真を撮ったことを憶えているのは、古いアルバムの中で繰り返しその写真を見てきた為であろうか。
今回の高知は研究室のゼミ旅行であり、見学地等、そのすべての計画は学生に任せていた。
連日30度を超す猛暑ではあったが、エアコンの効いた車中から見る雄大な太平洋に面した桂浜や、幾重にも連なる四国の山々、そして寺などの名所旧跡を巡る旅は、郷土料理も含め南国土佐を十分満喫するものだった。中でも四国霊場三十一番札所・竹林寺に隣接して広がる高知県立牧野植物園では、心に残る出会いもあった。

牧野富太郎。・・・・・残念ながら、これまで僕には無縁の人物だったのだが・・・・・。
文久二年(1862)土佐の国・佐川村に生まれ、生涯植物と誠実に向き合い、愛し、後に日本の植物学の父と呼ばれた人物である。彼の自叙伝を読むと、その人生は波乱万丈・ドラマチックなもので、裕福な造り酒屋に生まれるが、幼い頃に両親と死別。祖母に育てられた富太郎は、少年期より好きな植物観察・採集に明け暮れ、さらに独学で欧米の植物分類学を学び、生涯において600種類余りの新種を発見、2500種類以上の植物を命名したのだ。ただ彼の純粋で好奇心に満ちた生き方は、研究に没頭する余り、周囲の人に対する破天荒な行動や、金銭感覚の欠如などから、同僚からの軋轢、また貧困・生活苦も想像を超えるものであったらしい。しかし、それもこれも自らを草木の精と称し、植物一筋に邁進して来たからであろう。・・・・・なんとも見事な生きざまである。

植物が自然のままの姿で植生する、その広大な敷地の植物園を歩いている時、野生であろうか、数株の桔梗(キキョウ)に目を奪われた。
キキョウは秋の七草のひとつであり、僕の好きな花のひとつでもある。
多分、母が好きだったのだろう。かつて実家の庭にも、丹精に育てられたキキョウが、毎年夏から秋にかけ、紫あるいは白色の星型の花をつけ咲き誇っていた。僕は子供ながらに、紙風船のような蕾を持ち、凛とした立ち姿で咲くこの花が好きであった。
牧野富太郎著書「植物知識」の中でも記されている。「キキョウは山野の向陽地に生じ、鐘形花を一輪ずつ着け、大きな鮮紫色の美化が咲く。その蕾のまさにほころびんとする刹那のものは、円く膨らみ、今にもポンと音して裂けなんとする。」 また、キキョウの根は薬として咳止めにも用いられ、昔の人は、この花をめでると同時に、薬用植物としても大切に育てていたのだ。
いずれにしても、僕はこの清楚でゆかしさを保つキキョウの花が好きである。ちなみにキキョウの花言葉は「誠実」とあった。

今回の高知への旅で出会った牧野富太郎、その生涯を植物研究に捧げた愚直なまでの生きざま。そしてその彼の植物園で見つけたキキョウ。
南国土佐。・・・・・機会があれば再度訪れたい地となった。


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Date : 2008.09.16 Tue 14:24  未分類| コメント(-)|トラックバック(-)
 

  

 

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